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「f visions」No.6
【特集】保守政治とジェンダー・生殖・セクシュアリティ
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2023年1月発行
単価(冊子版) : ¥1,430 (税込)
単価(ダウンロード版) : ¥1,210 (税込)
アジア女性資料センター発行/夜光社発売
64ページ
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2022年7月の参議院議員選挙中に発生した安倍晋三氏の銃撃事件は、政治的右派と宗教保守派との深い関係を明るみに出し、大きな衝撃をあたえました。しかし「高額献金を要求し家庭を破壊する」カルト宗教と政治家との癒着に注目が集まる一方、両者のあいだのイデオロギー的なつながり、とりわけその中心にある「家族」は、なお十分な批判的検証の対象になっていません。
本特集では、右派政治においてジェンダー関係・セクシュアリティ・生殖の統制がもってきた中心的意味について、近年の国際的な潮流も視野に入れながら、あらためて考えてみたいと思います。特に後半では生殖の統制をめぐる政治に焦点をあてていきます。
多くの論考が示唆するように、右派政治の関心は、「女性」身体を支配し「伝統的」役割に押し込めることをはるかに超えて、人種や階級など多様な差異を動員しながら、生命と国家・社会の再生産を統制することに向けられているように見えます。「安部政治」後のフェミニズムの課題もここから見えてくることになるでしょう。(「特集にあたって」より抜粋)
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【特集】保守政治とジェンダー・生殖・セクシュアリティ
[特集]
〈討論〉山口智美×清水晶子×松岡宗嗣
ジェンダー・セクシュアリティをめぐる保守政治とフェミニズムの未来
家父長政治を葬ろう! 安倍元首相の国葬を許さないキャンペーン
極右女性首相の誕生─イタリアの「危機」とは何か 小田原琳
アメリカ中間選挙と生殖をめぐる問い 兼子歩
「わたしのからだは わたしのもの」を阻むもの
─リプロ運動と日本政府と「生命尊重」派 大橋由香子
リプロダクティブ・ジャスティス
─性と生殖のインターセクショナリティについて 熱田敬子
国際基準で使える経口中絶薬を!
─2022年11月14日「セーフ・アボーション院内集会/行政交渉」報告 岩崎眞美子
配偶者同意なき妊娠中絶は罪か?
─沖縄・配偶者同意裁判から見える母体保護法の理不尽 岩崎眞美子
「三人っ子」政策でも存在しない中国の生殖自由権 李暁媛
コロナ禍の産科医療で何が起こっているか 小澤淳子
[センターの活動]
〈 クロストーク〉清末愛砂×楚南有香子
基地化の進む地域から、軍事化・植民地主義・ジェンダーを問う
ふたたび沖縄を戦場にはさせない「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」
軍事化の中で変質する日本のODAとジェンダー 本山央子
[論点]
共同親権導入に反対を
─「美しい誤解」に惑わされないで 太田啓子
#KuuToo裁判完全勝訴を振り返る
─裁判自体が壮大な〝クソリプ〟 太田啓子
「トランスジェンダー国会」開催
─病理ではなく人権として 畑野とまと
崩壊寸前の介護保険制度
今、何が起こっているか みずま雪絵
介護保険制度改悪で現場はどう変わるのか
─介護職員のいのちとくらしを守れ! 白崎朝子
家事労働者への差別の是正へ署名提出と院内学習会を実施
NPO法人POSSE事務局
公権力とメディア
─長崎市性暴力裁判が可視化した抑圧の構造 吉永磨美
わたしはどこに立っているのか
─ 虐殺から100年『飴売り具學永』が伝えること 森川麗華
[連載]
アラブ世界の女性たち アラブ女性研究所
フェミ×ナンミン×ピスタチオ 工藤晴子
香港便り 小出雅生
フェミの本棚
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『f visions』紙媒体発行終了のおしらせ
『f visions』は、第6号をもちまして紙媒体での発行を終了いたします。今後はデジタル媒体にて情報発信を行っていきます。なお、『女たちの21世紀』および『f visions』のバックナンバーはこれまでどおり、アジア女性資料センターのウェブサイト(https://www.ajwrc.org/)よりご購入いただけますのでご利用ください。
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特定非営利活動法人アジア女性資料センター(AJWRC)
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